新しいWordPress「Calypso」を試した
そろそろNode.jsで動くWordpressとか出てないかなと調べたら、Nodeにフルリプレイスされたという下記の記事を見つけたので試してみた。
http://webhack.hatenablog.com/entry/2015/11/25/125523
実行まで数分でごく簡単、試して10分足らずで自分の用途に合わないと気づく。
結論から言うと、CalypsoはAutomattic社が提供しているWebサービス「WordPress.com」の管理ツールであり、サーバにインストールするWebアプリケーション「Wordpress」とは全く別物。
Calypsoの要点
- Node.jsで実行できるWordpress.comのダッシュボード
- 作ったサイトはWordpress.comにホストされる
- ローカルでCalypsoを実行してもローカルにサイトの実体は作られない
- CalypsoはWordpress.comのAPIを叩いているだけ
- テーマカスタマイズやプラグインの利用は有料
- 有料カスタマイズでもPHPレベルではいじれない
- 当然DBも直接触れない
- フッターの「wordpress.com」コピー表記は消えない
- フリープランは広告が出る(らしいけど出ない)
- Analyticsは最上位プランのみ付けられる
Calypsoは「Wordpress.comのダッシュボードツール」であって、Calypso単体でWordpress.comと切り離したWebサイトを作ることはできない。ローカルPCで動かす利点はダッシュボードをサクサク快適に使えるという一点のみ。
WPを普通に扱えるWeb制作者にはメリットが少ないが、Wordpress.comはホスティング費用も料金に含まれ、マルチドメイン&マルチサイトもできるようなので、カスタマイズ性に目をつぶればコスパは悪くないサービスだと思う。
しかし制作者でない一般ユーザだとしても、Wordpress.comの本体サイトからダッシュボードを使えば済み、Calypsoを使うメリットは無いし自ら使いはじめることも無い。
Calypsoの立ち位置がちょっと分からないが、OSS化することでWordpress.comダッシュボードの改善を外部にアウトソースしてるような印象。WP自体OSS文化で育ってきたソフトなので、その文化を継続していくんだろう。
Webテクノロジーの情報は日々拾ってるが、自分のアンテナまで届いてなかった理由が分かった。
筆者について
- ゲームとジョジョを愛するファミッ子世代。好きな言葉は「機能美」。
公私ともにWebサービスを作る系男子。
最近の投稿
- 運用2017.03.03nginxのkusanagiにLet’sEncryptをかけてるとiOSで表示されない問題の解決
- 運用2016.07.22分かりにくい「クリエイティブコモンズ」をシンプルに言うと
- WordPress2016.07.12新しいWordPress「Calypso」を試した
- Design2016.03.09Win10アプリのデザインガイドラインが素晴らしい